武蔵野銀行カードローン「むさしのモビット」は今どうなった?
しっくりこないかもしれませんが、カードローンも立派な「商品」です。各銀行で様々なネーミングが施されたカードローンやフリーローンも、その金融機関が取り扱っている「商品」。
「商品」ですから、一度親しまれた名前を簡単に変更することはありませんが、中には諸事情によって名称変更をしているものもあります。
モビットの事業方針変更
消費者金融大手の「モビット」は皆さんご存知でしょう。利用したことはなくても、ネットでもTVでも積極的に宣伝をしているので、「一度も見たことがない」というネットユーザーやTV視聴者はいないのではないでしょうか?(いたらスゴイけど…)
その「モビット」。本業である顧客への融資だけでなく、全国の金融機関が商品化しているカードローンの保証会社としての業務も行なっていました。
保証会社の役割
「保証会社」とは、貸付をする銀行に対し、『この顧客は当社が保証しますので、融資をしてもいいですよ。』という保証人の役割をしてくれる会社で、もし、利用者が返済を怠った場合、その残債など一連の費用を銀行へ支払う立場にあります。
しかし、多くの顧客は健全な利用を行なっていますから、保証会社は「保証料」として銀行から収入を得ることができ、本業である貸付業務以外でも収益を挙げられるようになっているんですね。
武蔵野銀行のカードローン名変更
前述のように、モビットは全国各地の金融機関と保証業務契約を行なっていました。それが2014年に「今後はモビットではなく、エム・ユー信用保証が保証業務を行ないます」ということになり、ローン名に「モビット」が入っているのは不自然となりました。
「むさしのモビット」の新名称
結果、かつての「むさしのモビット」は、2014年3月から「むさしのスマートネクスト」となっています。これは全国各地の「(銀行名+)モビット」と名付けられたカードローンも同様の動きをしています。
「スマートネクスト」の特徴
旧名称に「モビット」が入っていたカードローンは、多くがこの「スマートネクスト」という名称を用いています。
お時間のある方は、「スマートネクスト カードローン」で検索をしてみてください。東邦銀行、百十四銀行、阿波銀行に栃木銀行…。多くの銀行がヒットし、そのいずれもが保証会社を「エム・ユー信用保証」としていることがわかります。
「エム・ユー信用保証」の概要
「別に保証会社なんてどこでもいいんじゃないの?」と思われている方!実はそうもいかないんです。保証会社は主に下のような特徴があります。
- 銀行の完全子会社(保証業務専門会社)
- 銀行のグループ会社である消費者金融会社
- 銀行と業務提携した消費者金融や信販会社
- その他
この特徴のうち、消費者金融や信販会社が保証会社となる場合には、「その保証会社との取引で過去から今にかけて問題がなかったか」も重要になってきます。
「むさしのスマートネクスト」でも、「エム・ユー信用保証」との間に…と言うと、保証会社とトラブルなんて起こしたことないと殆どの方が思うでしょうが、実は大手消費者金融が関連しているんです。
三菱UFJグループのアコム
「エム・ユー信用保証」がモビットの業務分割で生まれた会社だという事は既に述べましたが、その設立には三菱東京UFJ銀行と、三菱UFJフィナンシャルグループの「アコム」が深く関わっています。
そう、大手消費者金融の「アコム」は、三菱UFJグループなんです。つまり、モビットとアコムのどちらかで、過去に問題を起こしていたとすれば、「むさしのスマートネクスト」の保証審査で不利になる可能性が高くなることが予想できます。
どこのカードローンも審査結果の内容は非公開のため、銀行がNGを出したのか、保証会社がNGを出したのかは担当者以外誰にもわかりません。わかりませんが、「ああ、これかもな」というおおよその目安はつけることができます。
申込条件と商品概要
せっかくここまで読んでくださったのですから、肝心の「むさしのスマートネクスト」の商品概要や申込条件もご紹介しておきましょう。ただ保証会社の話を見にこられたのではないでしょうから、基本的な情報はお伝えしますね(笑)。
年齢・収入などの申込条件
まずは申込条件からお伝えします。年齢や収入などの基本条件を確認してみてください。
- 20歳以上65歳以下
- 継続した安定収入がある
(専業主婦は限度額30万までOKだが年金のみはNG) - 武蔵野銀行の営業地域に居住or勤務
(東京支店を除く)
もちろん、パート・アルバイトでの収入も申し込み可能になっています。65歳定年制が広まってきている昨今、60歳を過ぎても現役でお勤めをされていれば申込めるのも特徴のひとつでしょう。
(⇒最近の融資はどんな職業でもOK?)
限度額・金利などの商品概要
では、利用限度額や金利はどうなっているでしょうか。下の表で確認してみましょう。
更新と年齢 | 3年ごとの自動更新(65歳まで) |
---|---|
限度額 (単位:万円) |
30・50・70・100・150・200・250・300 (専業主婦は30万円のみ) |
金利 | ・100万円未満…年14.8% ・100~200万円…年12.8% ・250万円…年9.8% ・300万円…年6.0% |
返済 | ?毎月7日の「定額返済」 ・限度額50万まで…1万円 ・70万、100万…2万円 ・150万、200万…3万円 ・250万、300万…4万円 ?カードで「随時返済」も可能 |
申込みは365日・24時間体制
申込みは、インターネットでも電話でも365日・24時間可能になっています。ただし、電話で申込むと一からの質疑応答になりますので、お勧めとしてはインターネットで申込み、不明な点だけ電話で問い合わせや相談をされる方法です。
他にもモバイルやFAX、郵送といった方法が用意されていますので、ライフスタイルに合わせた申込みをされると良いでしょう。
気になる審査結果は、自宅への郵送となっていて、その際に送られてくる必要書類に必要事項を記入し、武蔵野銀行の各支店へ来店手続きをする流れになっています。
(⇒郵便物が嫌な人は注意を)
名称変更の意外(?)な使い方
最後に、「むさしのモビット」から「むさしのスマートネクスト」に名称変更されたことによる活用法をひとつお教えしましょう。それは、「webサイトの情報が新しいか古いかを見極める」というもの。
情報は常に新しいとは限らない
ネットに掲載されている情報は、必ずしも新しいとは限りません。特に検索上位にあるからと言って安心というわけでもありません。情報の新旧を見極めるのが難しい中、名称変更は大きなチェックポイントになります。
少なくとも「むさしのモビット」で紹介をしている記事は、2014年3月よりも前のものだということは判別ができますよね?カードローンの情報は、常に最新のものか見極めることも大切です。
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